有機性ヨードは世界の人々を助ける日本の救世主

ヨードは元素名ヨウ素ともいい、人体に必須の微量元素です。
ヨードは海藻や魚介類に多く含まれているので、海藻や魚介類をよく食べる習慣がある日本ではヨード欠乏症が起こることはほぼありませんでした。
これに対して、世界では約16億人もの人がヨード欠乏症のリスクを抱えています。
特に水産資源の少ないモンゴルや、途上国のカンボジアなどでは深刻な問題であり、それを助けるために日本では、工業化された工程でヨード製造が行われてきました。
ヨウ素は天然ガスを採取する際に生じるかん水に含まれており、これを利用することで有機性ヨードという物質を造ることができます。
日本でヨード製造が本格化したのは、明治20年以降のことで、大部分は海外へ輸出されてきました。
資源が少ないといわれる日本ですが、有機性ヨード製造に関しては、南米のチリと並び、世界有数の主要な生産国となっています。
機能が弱っている状態では、食物に微量に含まれる元素を吸収することは容易ではありません。
今は日本でも、海藻や魚介類が食卓に上る機会が減っており、効率的に摂取できる有機性ヨードの必要性が高まってきています。